こんにちは!素材の旨みを引き出す食の専門家・吉岡です。
松鶴寿司と松鶴 ぽん酢工房のご紹介は出来ましたので、今日は豆腐のお話しをさせて頂きます。
ざっくりと豆腐って、よく食べているのは絹ごし豆腐と木綿豆腐ですよね?
絹ごし豆腐と木綿豆腐の違いって、みなさんはちゃんと説明できますか?恥ずかしながら、私はうまく説明できなかったので、大将と2代目に教えてもらいました!
まずは作り方の違いで出来る、木綿豆腐と絹ごし豆腐。
もうこれは当たり前ですが、豆腐は、大豆、水、凝固剤から作られます。工程で言うと、大豆を水と一緒に潰してから煮詰めて、こして豆乳にして、にがりなどの凝固剤を加えて固めたものです。これで豆腐の完成ですね。
それで、先ほども言いましたが、豆腐は大きく分けて「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」の2種類があります。
「木綿豆腐」と「絹ごし豆腐」の違いは、作り方!
じっくりと水に浸してから、柔らかくした大豆に水を加えながらすり潰したものを「呉」といいます。豆腐を作るときの言わば中間生成物のようなものですね!
この呉を濾して豆乳にします。この工程は2つの豆腐ともに同じです。
そこににがりを入れて作るわけですが、大豆を煮てすりつぶしたもの、つまり、おからと豆乳に分ける前のもの、これを呉といいます。
木綿豆腐は豆乳ににがりを加えてから、ある程度、固めた凝固物を、木綿の布を敷いた箱に流しこみ、豆乳を流し入れたら重しをして、水分を切りながらじっくりと固めていきます。この箱に敷いてある、木綿の布目がついたものが、木綿豆腐の特徴ですね!確かに、木綿豆腐は豆腐の表面に特徴的な形がありますね!
そして、絹ごし豆腐は、豆乳自体を箱型に流し入れ、にがりを入れて固めていきます。絹ごし豆腐の豆乳は、木綿豆腐の場合よりもしっかり濃厚なものを使うのが特徴です!木綿豆腐に比べると、滑らかで、とてもきめ細かく美しいところから「木綿」に対して「絹ごし」と名付けられたそうです!
よく豆腐を固める為に使うにがりですが、にがりにも種類がありますし、にがり以外の凝固剤もあります!
にがりは、塩化マグネシウムや粗製海水塩化マグネシウムなどがあり、それ以外だと凝固剤にGDL(グルコノデルタラクトン)硫酸カルシウム(澄まし粉)塩化カルシウムなどを使っているそうです。
昔のお豆腐屋さんは、にがりを使い、国産の大豆を使って豆腐を作っていました。ところが先ほどのGDLなどを使った豆腐は、同じ大豆の量から、にがりで作る豆腐の、なんと倍以上を作ることができるそうです!
ですので、にがりで豆腐を作るには、ある程度の豆乳の濃度がないと無理と言うことと、にがりで作った豆腐は大豆の香りと甘さがあり、にがりのわずかな塩味があり、とってもおいしい!となるわけです。
その大豆なのですが、豆腐用の大豆は年間約50万トンが使用され、国産大豆使用は10%、アメリカ産が約50%、残りの40%がカナダ産や中国産などです。国内に入ってくる大豆はすべて、非遺伝子組み換え大豆だそうです。
そして、よくよく豆腐を調べていると、絹ごしや木綿以外にもたくさんありますね!
寄せ豆腐やおぼろ豆腐、ざる豆腐などありますが、豆乳ににがりを入れて固まり始めたものを、箱に入れる前にすくうと寄せ豆腐となり、その見た目がおぼろ月夜に似ているためおぼろ豆腐とも呼ばれているそうです。寄せ豆腐の別名がおぼろ豆腐とは知りませんでした・・・。見た目がおぼろ月夜に似ているからおぼろ豆腐とか風流ですね。
そしてまた、寄せ豆腐をざるに切るとざる豆腐です。これもお話しを聞いてて、「ええ!?」となりました。
ざるに切るからざる豆腐とは・・・。そのまんまですね。
そして、最後に充填絹ごし豆腐!これは全然知りませんでした。充填?豆腐で?と頭の中が「?」でいっぱいになりましたが、充填豆腐は昭和40年頃に開発され、製造法は、機械化による流れ作業の大量生産に適していて、戦後機械化の進展にともない生まれた豆腐です。
この豆腐は、従来の絹ごし豆腐の作り方と若干違っていて、充填絹ごし豆腐は豆乳を一旦冷却し、凝固剤を添加して、容器に充填をし、加熱凝固させます。ですので、製品は密閉されてから加熱殺菌されるため、長期の保存が可能となっておりますが、開封後は早めにお召し上がりになられた方がいいそうです。市販のプリンや茶わん蒸しのように容器いっぱいにつまっているように、それの豆腐版と思って頂けたら、想像しやすいですね。
ちなみに、2代目が作るゴマ豆腐がとってもおいしいので、ついでに聞いてみたところ、ゴマ豆腐は普通の豆腐と全く別物で、「屑寄せ」というらしく、代表的なものだと、吉野葛などで固めて作ったものがゴマ豆腐だそうです。確かに、普通の豆腐とは全然違いますね!
今日でとても豆腐の勉強になりました!今日はとびっきりの絹ごし豆腐に、冷奴乃友をサッとかけて味わってみたいと思います!それでは今日はこの辺で。